広島の話 その4

いきなりですが実戦次の一手問題。

問題図
正解は後ほど。

こちらが升田幸三杯の会場「十日市きんさいセンター」。

会場
2年前に出来たばかりの綺麗な施設で、体育館のようなホールや調理室など設備が整っています。
三次駅から徒歩5分ほどという立地もGood。

【1局目】
この大会は6ラウンド制、つまり勝っても負けても6局必ず指せる方式。

第1図
先手をゲットして対ダイレクト向かい飛車から迎えた図の局面。
居飛車がやや作戦勝ちですがここで▲1六歩としたのがまずく、△4四銀とされてむしろ作戦負けに。
その後も色々粘ってみたものの丹念に切らされ、じっくりと押し切られて負け。

図では何が何でも▲2五歩と仕掛ける一手でそれで居飛車が指せていたと思います。
感想戦では▲6六歩と△1四歩の交換が入っていない局面で▲2五歩と仕掛けた順を検討したため
後に△6五桂打と継ぎ桂で難しいという結論となりましたが、この場合はそれがありません。

【2局目】
またも先手、相手がノーマル中飛車の出だしからウソ矢倉に変化するという陽動作戦に出ましたが
組み上がってみると一手損したウソ矢倉に収まってしまい良くなかったようです。
一方的に攻め倒して勝ち。

【3局目】
第2図
今度は後手番、やや得をした序盤戦を経て迎えたのが図の局面。
ここで△5五歩▲同歩を入れてから△8五飛と桂を取ったのが工夫の順。
▲8六歩△8二飛▲8五歩に△5五銀と捨てて、強引に△7七桂を実現させ快勝でした。

【4局目】
第3図
先手番を引き、4→3戦法に▲5六歩▲5七銀型で対抗しました。
図は直前の▲6六歩に反応して△3六歩から一歩切ってきたところ。
これには普通▲4六銀がワンセットの一手ですが、この場合は△3九角で困ります。
類型の実戦例では▲5八金左~▲6七銀としてから▲4六銀としていますが、
それでも△3九角から暴れてくる順が気になって指し切れませんでした。
これぐらいは事前に準備しておくべきです。

第4図
更に進んだ局面。相手に小ミスがあり▲4一角が入っています。
ここでは何はともあれ▲8五角成と馬を作っておくべきでした。
以下△4二金▲7五馬△6三銀▲6六馬△1二香▲5五歩となれば先手有利。
実戦は馬を作っても大したことがないと見て3二の金を取って飛車を成り込みましたが、
おおよそこういう攻めは幸せになれないとしたもの。粘り倒したものの元が大差で負け。

【5局目】
第5図
後手で矢倉の将棋。
急戦矢倉にするのがセオリーですが、どうにも誘われている感じで気が進みませんでしたが
しかし▲4七銀▲3七桂の同型矢倉にした場合、先手の一手得がどのように作用するのかまるで分からず、
少し無理気味でも△5五歩から動いてみました。
ただ後の進行を考えると、△6五歩とこちらから仕掛けたほうが良かったかもしれません。

第6図
かなり進んで上の局面に。
ここで△7七歩▲同桂△7六金▲6七銀打△9七桂成▲同香△6六金▲同銀△8六飛が前からの読み筋。
実際▲6七銀打まではそう進んだものの、肝の一手と言える△9七桂成とすべき局面で
秒に読まれとっさに指したのが△6六金。
あ、切れました。南無~。

【6局目】
先手で対横歩取り△8四飛。冒頭の問題図はこの将棋からの出題です。
正解は▲5六角で、香取りの受け方が難しく先手有利を通り越して優勢でしょう。
実戦は△2二飛としましたが、▲8九飛として次の▲7五銀~▲8四歩が非常に受けにくくなりました。
以下緩みなく攻め続けて快勝。

結果3勝3敗の五分で今大会を終えました。
4勝2敗を一つの目安に考えていたこともあり、結果・内容共に不満の残る出来でした。
更に実力をつけて来年再び挑みたいと思います。

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