広島の話2015

昨年に引き続き、今年も升田幸三杯将棋大会に参加してきました。
そこで指した将棋を簡単に振り返りたいと思います。

【1局目】
広島で名の通っているベテラン強豪の方と早速当たりました。
少し前よりある筋から勧められて四間飛車を指していますが、
さすがにここは一発入れるためにも普通に居飛車で挑むことにしました。

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△4→3戦法相手に馬を作って対抗した将棋の中盤戦。
一時はまずくした将棋でしたが、ここは割とヨリが戻っている感じがします。
▲5七歩から駒損を取り戻すぐらいで難しかったというのが感想戦での結論。

実戦は▲9五歩△同歩▲9七歩△同香▲6四歩△同金▲9四歩と端を攻めました。
△9四同香▲同馬△8五銀▲9五馬△9四歩▲8五馬△同角▲7六銀

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この銀が手厚いので馬を殺されてもやれると踏んでいたのですが、
△7六同角▲同銀△6五銀と絡まれてよく分からない感じに。
そこでまだしも▲3二角と打てば難しいところがあったと思われますが、
千日手含みの▲7七銀が敗着。△5四角と進んでみると全然駄目で呆れました。

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さすがにここからははっきり負け。

【2局目】
知ってる人は知っている小学生強豪(小2)が相手。
前日にチャットに「この子に勝つのを目標にします。」などと適当な事を書いたところ
本当に当たってしまいました。

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将棋は△四間飛車対▲居飛穴に。
見ての通り振り飛車側がかなり得をした序盤戦で、図の局面は早くも振り飛車優勢。
終盤かなりヨレまくったものの、元があまりに大差過ぎて大勢に影響なし。

余談ですが、彼に限らず少年には対振りに棒銀をやって欲しいと思っています。
押し引きや自陣の手の入れ方を身に付けるのによいというのがその理由。

【3局目】
広島で代表を何度も取っている方と。

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普通の△四間飛車対▲居飛穴模様ですが、ここで▲6六歩ではなく▲9九玉。
ネットでは極稀にやられる指し方ですが、まさかリアルでやられるとは思いませんでした。
△4五歩としても結局▲6六歩か角交換になるので通常型となるのですが、今回は△6五桂。

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長い序盤戦を経て図の局面。
「狙った局面にならなかった」とのことで、ここでは振り飛車が十分になっています。
△8四歩とでもしておくのが自然でしたが、実戦は△2二飛。あまり良くなかった。

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もう少し進みこんな感じ。
次の一手を完全に見落としており、ここからは粘ることも出来ず負け。

【4局目】
年配の方が相手。
▲四間飛車対△右銀急戦になると思いきや、一度出た銀を玉側に戻していき持久戦に。

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上図から▲4八角△8二飛▲7四飛△8六歩▲9三角成

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お疲れ様でした。
さすがに作戦に無理があったようです。

【5局目】
鳥取の強豪と。お名前を何度か拝見している方なので、楽しみにした相手の一人。
将棋はオーソドックスな▲四間飛車対△居飛穴に。

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序盤早々に勘違いがあり、予定していた作戦とは違った形になっています。
まだ具体的に形勢に差は付いていないものの、既に面白くない展開だと思っていました。

ここで▲7八飛と浮いたのが疑問手。△7三桂と跳ねる手が間に合って居飛車ペース。
指しにくくても▲7六歩はあったところで、△8四角▲6九飛で千日手模様でした。

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進んで上図、ここで▲8七同飛△3二飛に△6九角を防いで▲8六飛と辛抱しましたが、
それでも△6九角と打たれる手がじわっと利いてくる手で居飛車が良くなりました。

感想戦では強く▲8二歩成△8八と▲7一飛と強く攻め合われる方が実戦的に嫌とのことで
まだしもそちらを選ぶべきでしたが、改めて見ても桂を跳ねているのが大きくやや悪そう。
やはり元の設定があまり良くなかったのではという気がします。

(追記)
更に改めて見ると、飛車を取り合った局面は振り飛車がやれてそうですか。
一段目に飛車を下ろしても▲2四歩だけでは△4二銀で崩れないと思い見送ったのですが、
▲3二歩~▲4一角も絡めると受けが利きません。まだまだですねえ。。。

———-

本来ならば6局目も組まれるところですが、手がいないようで5局で終了となりました。
全体的に「振り飛車のこころ」が分かっていないという印象。まだまだですねえ。

らっきぃまん。

【5月28日】
名人戦第5局をネット観戦。

「矢倉かあ。もう一局角換わり腰掛け銀見たいな~。行方頑張れー。」
「あ、藤井流やないか。これうざいからもうええわ。」

恒例の封じ手予想の応募。
「藤井流は謎の多い戦型なので、そのまま定跡となるような名局を期待します。」
(意訳:羽生ちゃん藤井流ぶっ潰しちゃって~。)

【5月29日】
meijinsen1

(・3・)あるぇー。

将棋の方は前局に続き羽生ちゃんが悪い将棋を逆って勝利。

【6月11日】
時は流れ、次期順位戦もとっくに開幕しちゃって、名人戦なんてすっかり忘れちゃった頃。

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( ̄ε ̄〃)b

というわけでそのブツが今日届いたというわけです。

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記念扇子でしたー。
直筆とかではなくて一般に売ってるやつです。
今使ってる杉本先生のが駄目になったら使おうかしら。

おわり。

ラッキーマン

本が届いてから1日後、一通のメールが届きました。
無題

キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ !!!

そして住所とか教えて待つこと数日・・・
s_2015-05-29 20.12.34
本が2冊になっちまいました^^

約束通りサイン入り
s_2015-05-29 13.34.38
頑張ってこの戦法を究めなければと(ちょっとだけ)思いましたとさ。

photo03

お久しぶりです。

お久しぶりです。
久しぶりすぎてここのパスワード忘れてしまいました;;

生存報告ということで特段何も話すことはなかったのですが・・・

最近、一冊の棋書を買いました。
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実に中飛車一直線なんちゃら以来1年9か月ぶりくらいの購入です。
なんとなく私の棋風(適当)に合ってる気がしたので即ポチりました。

その後、放送されたニコニコ生放送を見て予習しつつ
実践投入したところ(まだ本は届いていない:相手は昇段の一番)なんと勝利!

とてもいい買い物をしたと思いました。
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(続く)

丸山九段による将棋講座

4月29日に東京将棋会館で行われた丸山九段の将棋講座「角換わり、対棒銀の戦い」に参加しました。
その模様を簡単にお伝えします。
講座は約1時間30分、定員40名でしたが全席埋まっていました。

丸山九段「休日の貴重なひとときを講座に充てていただきありがとうございます」と冒頭で挨拶。
さわやかです。さわやか流です。

講座は、1.△6一金型、2.△5二金や△4二金型、3.相手が仕掛けてこない場合の3パターンについて方針や狙い筋の解説、実戦例の紹介といった形で進行しました。

それでは講座の内容に移ります。最初は△6一金型について(第1図)
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▲9五同歩△同銀▲同香△同香に▲9七歩が基本の対応。代えて▲9四歩については「古い定跡書だとこの手も書いてあるかと思いますがおすすめしません」とのこと。
▲9七歩以下、△9八歩▲8八銀で第2図
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(1)△8六歩▲同歩△同飛には▲8七銀とします。▲8七銀△8二飛▲9八銀△8八歩には飛頭に歩を叩いて▲9四角のラインに飛車を入れれば大丈夫です。
(2)△9一香(本譜)には▲3七桂△9七香成▲同桂△同香成▲2九飛として次の▲4五桂から5三を狙います。
△6一金型の場合は、▲9四角のラインのほか、5三の地点が急所となります。

また、棒銀が端から仕掛けてきた場合の方針としては、「駒を蓄えて攻め合いを目指す」ことが挙げられます。
皆さんも経験があるかと思いますが、棒銀の攻めはしつこいです。しかし、攻め自体に破壊力はないので先手は攻め合いを目指すのが有効です。といっても、先手は飛車が働いていないので攻め合いをするためにも、まずは駒を蓄える必要があります。

以上を踏まえて実戦例を見ていきます。
第2図から少し進んだ局面が第3図。△3二金は▲2二角を防ぐため。▲2二角の目的は香車や桂馬を拾って駒を蓄えることです。
△3二金には▲5六香と5三の地点に殺到する手を見せました。
3ず

さらに進めます。ここで次の一手を2問。
第4図は中盤戦の大事なところ。先手の持ち駒が少ないので、ここで良い手を出さなければいけません。
4ず

終盤に入った第5図。ここでも駒を蓄えるというのが鍵になります。
5ず


・・
・・・
・・・・
では正解発表です。
第4図は▲8五歩。角の退路を断つだけに指しにくいですが、次に▲7一銀と打つと飛車を取ることができます。飛車を取るのも大事な方針の1つです。
第5図は▲8二銀成。△同金▲6二飛から金桂を拾って駒を蓄えるのが狙いです。

以上で第1の△6一金型は終わりです。

次に第2のパターン、△5二金や△4二金型の場合(△6一金型でないとき)です。
第6図は後手が端から仕掛けたところ。今度は▲6一角と打ちます。以下、△9八香成▲8三銀△6二飛▲7二角成から飛車を取りにいきます。後は飛車を下ろして成銀を相手玉に寄せていくようなイメージ。
6ず

最後のパターン、後手がなかなか仕掛けてこない場合(第7図)。プロで棒銀といえばこの形が主流です。
7ず

この場合は▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲4六歩とし、次の▲2四歩や▲3五歩が狙い筋。
先手の成功例を示すと▲4六歩以下、▲3五歩△同歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲4四飛△同金▲7一角となれば成功です(第8図)
8ず

実戦例は▲4六歩に対し△6四歩(▲3五歩に△同銀の用意)▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△7五歩▲同歩△同銀▲7六歩△8四銀▲3五歩△同歩▲1五歩△同歩▲3三歩△同桂▲同桂成△同金寄▲4五桂△4三金寄▲7一角と攻めていきました(第9図)
9ず

以上で、講座は終わりです。
ポイント
・棒銀は攻め合いに弱い。先手は持ち駒少ないので攻め合いにするために持ち駒を増やす
・後手の右金の位置(△6一金かそれ以外か)と、後手の待機策のときの狙い筋の理解

「今日やったことは武道の型のようなもの。そこから自分の形ができていけばいいと思うので、それを勉強していってください」と丸山九段がまとめて講座は終わりです。最後に5名の方に丸山九段の色紙が当たる抽選会をしましたが、私は外れました・・・

丸山九段が講座で使っていた冊子をもらいました。中身は3つのパターンの局面図および参考棋譜のざっくりしたものになっています。
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<参考棋譜>
1.平成5/5/11 竜王戦 ▲丸山五段△中田宏六段
2.平成6/4/23 早指し新鋭戦 ▲丸山五段△中田宏六段(棋譜でーたべーすに棋譜なし)
3.平成8/5/22 王位戦 ▲丸山六段△森下八段

勝負術

随分ご無沙汰しておりました。
かなり忙しくしているメンバーもいるようですが、私は相変わらず指し続けております。

さて今回は、先日神戸で行われた西日本支部対抗戦で観戦した将棋から。
3人団体戦の決勝、オーダー的にここを取った側が勝つであろうという勝負どころのカード。

矢倉対右四間から先手が▲5八飛と少し珍しい対抗策を採って図の局面。
歩損で角を押さえこまれている後手が、細い攻めをいかに続けられるかという将棋ですね。

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▲6四歩は△8七金▲8三歩△同飛▲8四歩で△6三飛と回る手を消しつつ、
と金作りをみた一石二鳥の手。
△6二歩と受けるのでは攻めが続かなくなるので、ここで後手が勝負手を放ちます。

△6二金!

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▲7一銀が見えているので指しにくい手ですが、
働きの悪い6一の金と交換になれば攻めが厚くなるのでやれるという驚きの大局観。
実戦も▲7一銀を選ばず▲7七銀と攻め駒を消しに行く手を選びました。(※1)

更に数手進んだ局面が下図。

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ここから
▲9三角成(※2)△同香▲6四飛△6二歩

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▲7一銀△9二飛▲8四飛

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と進みます。
歩切れで飛車成りが受けにくく先手優勢を思わせる局面ですが、
ここで後手に素晴らしい切り返しがありました。

△5五角!

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なんとタダ捨てがありました。
△5七角の王手飛車があるので、この角は取れません。

よって▲8一飛成としますが、△9一飛と遊んでいる飛車も捌きにでます。
これを取るのも損なので▲7二龍と逃げますが、決め手があります。

△9四角!

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好点の角打ちで一気に決まりました。
どこに龍が逃げても△7六歩、もしくは△7七角成~△7六歩が厳しすぎます。

実戦は以下▲5五銀△7二角▲8二銀成△7六歩▲7八金△4五角と進み、
そのまま後手が攻め切って勝ちとなりました。

戻って第5図の▲8四飛では▲8三金と打つ手が優りました。

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実に筋の悪い金打ちですが、飛車を奪って攻めるのが早いようです。

相居飛車系の将棋では時折現れる手段ですが、
筋の良さそうな▲8四飛がまずく、いかにも打ちにくい▲8三金が正解というのは
将棋の奥深さを物語っているという感じがしますね。

この後手の方はTwitterで有名なこいなぎ氏。
素晴らしい切れ味でチームの優勝を決めました。

※1
もっとも私見では▲7一銀と打ち、△7二飛に▲7七歩と打つ手もあったと思います。
良し悪しは微妙なところですが。

※2
後に知人と検討した際には▲7八金打とするのも有力という意見が出ました。
実戦の角切りは決めに出た手ですが、逆転のアヤが生じやすい側面もありました。